2014年10月08日 21:26
フランス・サヴォワ地方でつくられる小型のセミハードチーズ
“サヴォワのトム”という意味を持つ、セミハードタイプのチーズです。 サヴォワとは、フランス東部の地方名。スイス・イタリアと国境を接する 山岳地帯で、1972年に開催された「アルベールビルオリンピック」の 開催地としても知られています。 この地方は「アボンダンス」「ボーフォール」などの大型ハードチーズの 産地ですが、“トム“とは、それとは逆に“小型チーズ”に対する 呼び名です。 山岳地帯のサヴォワは、冬は雪に閉ざされるため、大量のミルクが 必要となる大型チーズを作ることが困難だったため、少量のミルクで 生産できる小さなチーズとして『トム・ド・サヴォワ』を作り始めました。
ほっくりとしたナッツの風味と熟成による旨み
茶色く、ホコリをかぶったような表皮はゴツゴツとしていて、 硬く引き締まっています(表皮は外してお召し上がりください)。 断面からは栗のようにほっくりとした香りや、甘い味噌、そして サヴォワの山々を連想させるような草花の香りがほんのりと漂います。 塩気は適度にきいていて、熟成によって生まれた芳醇なミルクのコク、 マッシュルームのような風味もほのかに感じられます。そして最後には、 ローストしたナッツの風味が鼻に抜けていき、心地よい余韻を残して くれます。
旨みはたっぷりと感じられながら、後味は意外とさっぱり。 “山のチーズ”らしい素朴さを持った、親しみやすい逸品です。 ワインを合わせるなら、辛口のスパークリングワインやシャルドネなど コクのある白ワイン、軽めな赤ワインとも相性が良いでしょう。 火であぶったり、焼いて溶かしても風味がアップしておいしさが 増します。
そんなトムドゥサヴォワを
栗と一緒にブリュレにしちゃいました
秋の味覚!栗のの渋皮煮とご一緒にどうぞ